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むし歯治療時のお願い


さて、むし歯治療の時、私がどういうことに気を遣うかをお話したいと思います。まず、当診療室では、原則的に、麻酔をしません。治療に入る前に、「麻酔は原則的にしないんですけど・・・」とお話すると、「えっ?!」と、驚かれることが多いです。

実は歯を削る時、どこを削っても痛いわけではありません。痛いところと痛くないところがあります。私は、“痛い”ということは、体が「そんなことしないで!」という信号をだしていると思っています。ですから、痛いところは、痛くないようにそーっと削る必要があります。逆に痛くないところは、そのまま続けても問題ないと考えます。最初から麻酔をしてしまいますと、どこが痛い所なのかわからなくなってしまいます。麻酔は、あくまでも歯の神経が感じるものを脳に伝達するのを妨げるだけですから、麻酔をすることが、神経に加わる刺激を和らげるわけではありません。痛いところを触る場合、タービン(歯を削る道具)の注水量、回転数、バー(削るドリルのようなもの)を変えて対処しています。ただ、絶対に麻酔しないわけではありませんので、ご安心を。一歩まちがえれば、拷問ですから。

また、一度鎮静効果のあるセメントを詰めてからしばらく時間をおいて処置することもあります。歯の神経が、充血等をおこしていることが疑われる場合、そこに削る刺激が加わることは、望ましくないからです。実際、詰め物がとれてしみるという訴えがある歯に、セメントを詰めて一週間もすると、水をじゃんじゃんかけながら削ってもしみないといったこともあります。

ただ、いずれにしても、治療は若干痛みを伴いますし、通院回数も増えてしまいます。なるべく患者さんの負担を減らす努力はしておりますが、患者さんのご理解のもとでなければ、このような方法はとれません。

そして、歯の神経を傷つけず、悪い部分を除去できたら、むし歯治療の大部分は終了です。しかし、知っておいていただきたいのですが、この悪い部分を除去するということが、実はとっても難しいのです。

健康な歯質と、感染歯質は、くっきりと区別がつきませんし、どこまで除去すればよいかは議論の素にもなる問題です。きちんと除去できたかどうかの判定は、色、硬さ、染め出し剤の使用、レーザーによる診査など様々な方法があります。しかし、100%完璧ということは、なかなか難しいところです。患者さんに、そうお話すると、またも皆さん「えっ?!」となります。もちろん、こちらは100%を目指してはおりますが、残念ながら医療の分野で100%ということは、ありえない気がします。

こういったことを考えていくと、当たり前ですが、むし歯を作らないことが、一番ということになります。



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